毎日、がんばっている人はたくさんいます。
でも、その“がんばり”って、案外まわりの人には見えづらかったりする。
だからこそ、自分でも気づかないうちに疲れがたまって、ある日ふと、立ち止まってしまうことがあるんです。
朝の電車の中で。
夜、帰り道を歩きながら。
お風呂に浸かって、ようやく一息ついたとき。
そんなとき、胸の奥から静かに湧いてくる気持ち――
「あれ、自分のこと、最近ちゃんと見てなかったな」
「誰かのためにばかり動いて、私自身の気持ちは置き去りだったかも」
この“ちいさな気づき”が、「ぽとり」の最初のきっかけでした。
たとえば、社会人として働く日々。
期限に追われ、メールに追われ、会議に追われて、やるべきことをこなしているうちに、自分の「好き」や「安心」や「うれしい」は、どこかへ行ってしまう。
学生さんも同じです。
授業に部活、友達づきあい、進路のこと…。
気をつかう場面も多くて、「ちゃんとしなきゃ」のプレッシャーに押しつぶされそうになることもあります。
そして、家の中で毎日を支えてくれている方々。
家事も育児も、誰かの笑顔のために頑張っているけれど、「ありがとう」と言われることよりも、「やって当たり前」が多い毎日。
気がつけば、ため息ひとつすら、飲み込むようになってしまっている。
そんな誰かの、ふとした“心のすきま”に、そっと寄り添える存在がいたらいいなと思いました。
「しんどいな」って言葉にできないときも、「がんばったね」って、そっと見守ってくれるような存在。
目にしただけで、ほんの少し、呼吸がゆるむような。
そんな“やさしい時間”を届ける存在を作りたい。
「ぽとり」は、忙しい毎日のなかで、ふっと肩の力が抜けるような――
そんな“ぽーっとする時間”の大切さを思い出させてくれる存在です。
意味があるようで、ないような。
でも、なんでもない日常の中にこそ、小さな幸せって潜んでいる。
たとえば、お茶がちょうどいい温度だったり、外の風が気持ちよかったり、意味もなく空を見上げて、ぼーっとする時間だったり。
「なにもしない」ことを、がんばりすぎたあなたに許してくれる。
そんなやさしい空気をまとう名前として、「ぽとり」は生まれました。